社内の“会話不足”を解決。社員の行動を変えたコミュニケーション研修

コロナ禍以降、社内のコミュニケーションが減り、組織内の連携や対話に課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、「社員同士の会話がない」という悩みを抱えた企業に対し、相互理解と対話のスキル向上を目的とした研修を提案・実施した事例です。全社員参加型の研修を通して、業務上の連携や顧客対応にも変化が見られるなど、職場に前向きな空気が生まれました。

PROFILE

社内の“会話不足”を解決。社員の行動を変えたコミュニケーション研修

T.M.

2015年入社 Growth Strategy事業部

「自分にもこんな良いところがあったんだ!」と、自分らしさを大切にしながら、成長への一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しい――そんな想いを込めて、研修に携わっています。
そのためにも、私自身が学び続ける姿勢を大切にしています。

「社内に会話がないんです」から始まった、ある企業の挑戦

お客様は、測量・設計などを手がける技術系企業。
初回訪問の際、社長から出た最初のひと言は「社内に、会話がないんです」でした。

コロナ禍を経て、雑談も相談もしづらくなった職場。上司や同僚との会話が減ったことで、仕事の幅を自分で狭めてしまう社員も増えているといいます。
お客様と関わる姿勢も受け身になり、企業としての“前に進む力”が失われつつある——そんな危機感を社長と共有しました。

私たちが目指したのは、“職場に会話を取り戻す”こと
そして、その会話が社員の前向きな行動や、組織全体の変化につながっていくような取り組みを形にすることでした。

誰かの一言が、誰かの背中を押す。そんな場をつくる研修へ

まず取り組んだのは、対話のハードルを下げる「場づくり」。
事前のサーベイで、社員一人ひとりの性格傾向や関係性の状態を可視化。そこから見えてきた課題に合わせて、お客様企業オリジナルの研修をつくりあげました。

テーマは「自己理解」「相互理解」
自分の強みやコミュニケーションタイプを知り、他の社員と向き合うきっかけを増やす内容です。グループワークやディスカッションも多く取り入れ、普段話す機会のなかった人と自然に会話できるような仕掛けを詰め込みました。

2024年5月と11月に全社員を対象とした対面研修を実施。実は、企業にとっても初めての“全員集合型研修”。だからこそ、誰もが「参加してよかった」と思える時間にしたいと、設計にも運営にもこだわりました。

“空気が変わる”と、人も変わる

研修の後、社内ではこんな変化が起き始めました。

「話しかけるのが怖くなくなった」
「相手のことを理解してから伝えるようになった」
「自分の強みを活かして、もっと関わっていきたい」

今まで話したことがなかった人と雑談する姿、休憩中のちょっとした会話、そして新たに生まれた社内クラブ活動。
ほんの少しの“きっかけ”から、人と人との距離が縮まり、社内の空気が柔らかくなっていくのを感じました。

社長も「皆が楽しそうに話していて、とても嬉しかった。これを一度で終わらせず、続けていきたい」と話してくださいました。

最後に:誰かの“働く”を、もっと前向きに

この研修は、私自身にとっても大きな挑戦でした。
事前に組織のコンディションやタイプ調査を行い、その結果や社員の声をもとに、「この職場に、本当に必要なことは何か?」を何度も問い直しました。

研修は魔法ではありません。でも、ちょっとしたきっかけで、人は変われる。
そしてその変化は、やがて会社全体を動かしていく力になります。

私たちの仕事は、そうした“前に進もうとする企業”の一歩を支えること。
これからも、お客様とともに悩み、考え、働く楽しさややりがいを広げていく。そんな仕事を一つひとつ、積み重ねていきたいと思います。

  • TOP
  • 事例
  • 社内の“会話不足”を解決。社員の行動を変えたコミュニケーション研修